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社員インタビュー

INTERVIEW

イノベーションの種は
いつだって現場にある

技術
第二技術部 第二課 2018年入社 電気電子工学科

NDKには、他にはない「武器」がある

少年時代から、好奇心が人一倍強かった。身の回りにある製品がどう動いているのか知りたくて、分解してみる。自分の手で何かをつくりあげる。ものづくりに喜びを感じていた彼は、電気電子工学を学び、メーカーでエンジニアとして活躍する道を模索していた。

「学んできた知識を活かせることはもちろんですが、企業選びの際にもっとも重視していたのは、その企業に確かな『武器』があるかどうかでした。NDKの強みは、他社の製品や技術に頼ることなく、社内で水晶デバイスを一貫生産できること。せっかくものづくりをやるなら、できるだけ広範囲に携わりたい。そう考えていた私にとって、これ以上ないほど魅力的な『武器』だったと言えるでしょう。また、エレクトロニクスやモビリティー、通信など世の中に欠かせない分野に、人知れず貢献している製品を扱っていることも決め手になりました。一般の方々の目に触れることはないけれど、それがなければ世の中が立ち行かない。そうした仕事にある種の美学のようなものを感じました」

NDKの仕事に魅せられた彼だが、学生から社会人になるということについては、あまりいいイメージを持っていなかったようだ。堅苦しく、上下関係も根強く、自由度が低い。ただし、そんな先入観は、入社後に払拭されることとなる
「誰もがなじみやすく、年齢に関係なく、フラットにコミュニケーションが取れる。新しいことにどんどん挑戦していく気概がある。抱いていたイメージとは真逆の環境に驚かされました。よりよい価値を創造していくものづくりの現場は、こうでなくてはいけません」

「未知の壁」を越えて行け

現在、彼は自社で開発している水晶発振器に搭載する水晶振動子の設計担当者として活躍している。扱うのは、広いカバレッジ性や高い通信速度で世の中の通信を支える基地局向けの製品だ。顧客から寄せられる高度な要求を満たすために、製品の設計から試作、量産に向けたプロセス設計への参画など、業務範囲はきわめて広い。

「基地局向けの水晶デバイスは、車載向け、スマートフォンなどの電子機器向け(小さいものは、1.0mmx0.8mm)と比べるとそれほど小さなものではありません。ですが、その分だけ、より安定的でレベルの高い精度が求められることになるわけです。現在の5G、そしてこれからの6Gと、通信はさらなる進化を遂げていきます。それに伴い、通信を支える私たちの製品にも、より高度な要求が寄せられるようになっているんです」

従来の特性を維持したまま水晶振動子のサイズを小型化する。その難題は、彼をひどく悩ませたのだという。
「水晶の小型化に伴う発振器の長期周波数安定度、いわゆるエージング特性の維持が可能かどうか。また、顧客のモジュール小型化に伴う内部温度上昇に対応するため、水晶の周波数温度特性における零温度変化点を要求に合わせて設計できるかなど。さまざまな課題を解決するために、試作前には構造シミュレーション、振動解析シミュレーション、熱解析シミュレーションを使用し、試作後には水晶の形状測定機やSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて試行錯誤を重ねてきました。水晶振動子の設計には、物理や化学、電気電子など、複合的な知識が求められます。大切にしているのは、常に多くの人の話に耳を傾け、新しい知識を吸収し、ヒントを見出すこと。もしかしたら、学生時代に学んだ知識そのものよりも、初めて専門分野に出会った時の未知の知識の壁をよじ登った経験や、『何だこの考え方は?』といった新しい世界の扉を開く感覚が重要な財産なのかもしれません」

達成感を成長にかえて

通信の進化を支えるために、高度な要求に応え続ける。そのプロセスは決して易しいものではない。半年から1年近くの間、試行錯誤を繰り返すこともしばしば。だからこそ、求められる性能を実現したときの喜びは大きい。

「自分の中のアイデアがことごとく頓挫し、『明日からどうしよう......』などと途方に暮れることもあります。けれど、そんなときは、社内のいろいろな人と話をするようにしています。NDKには、物理・化学・材料・電気電子・機械など多様なスペシャリストが集まっていて、その人たちとの会話からブレークスルーの糸口を見つけることだってできます。よくよく考えてみると、それってすごいことですよね。イノベーションの種がそこかしこに落ちているわけですから」

設計のヒントは、いつだって現場にある。彼は、刺激と発見に満ちたNDKという価値創造の場を、そして、そこで活躍する偉大な先駆者たちの存在を尊敬している。

「今は、知識も技術も不足しているかもしれません。けれど、難題を乗り越え、期待に応え続けることで、いつの日か後輩から頼られる存在になりたいと考えています。社内には、ちょっとした質問を投げかけるだけで、さまざまな知見を元にアドバイスをくれる『歩く辞書』みたいな先輩もいます。その背中を追い続けることで、知識の厚みのついた技術者に成長したいと考えています」

応募される方へのメッセージ

NDKには、若手社員も多く、わからないことがあれば、気軽に質問できる風土があります。初めてのことは、丁寧に教えてもらえますので、学生時代の専攻分野に親和性がなかったとしても、臆する必要はまったくありません。また、近年では、社内の学習コンテンツも拡充されています。初歩的なことから応用的な内容まで、さまざまな学びを得ることができるはずです。皆さんと一緒に成長していけることを楽しみにしています。